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脳科学コラム2025年2月27日

最新の睡眠科学

最新の睡眠科学


睡眠は、身体の疲れのケアはもちろんのこと、記憶集中気分、そして認知能力の回復にも関わっています。

質の悪い睡眠は健康にも悪影響を及ぼすことは皆さんもご存知でしょう。

短期的には集中力や判断力、気分に影響を与えると言われていますが、慢性的な睡眠不足は、肥満、糖尿病、心臓病、早死になど、数多くの健康問題を引き起こすことをご存知でしょうか?

睡眠の専門家たちは、成人が最適に機能するために7~9時間の睡眠が必要であると報告していますが、現代の生活ではなかなかこの長さの睡眠時間を確保することができません。

そこで役に立つのがパワーナップです。

パワーナップは一日中リフレッシュしてエネルギッシュでいるために、必要な回復睡眠になります。

重要なのは睡眠の質

睡眠の質は睡眠時間と同じくらい重要です。

質の高い睡眠をとる方法を理解するためには、睡眠サイクルの諸段階について知っておくとよいでしょう。

睡眠サイクルの4つの段階(ステージ1、ステージ2、ステージ3、レム睡眠)はすでに有名ですが、実は知っておくべき睡眠段階は5つあります。

ステージ0 覚醒(警戒またはリラックス)

ステージ1 ノンレム睡眠

ステージ2 ノンレム睡眠

ステージ3 ノンレム睡眠 深い睡眠

レム睡眠

各睡眠段階は、特定の脳波パターンを示すことがわかっています。

目覚めていてまだ眠りに落ちていない時の最初の覚醒段階でさえ、EEG(脳波検査)で検出される明確な脳波が見られます。これらの脳波は、目が開いていて警戒している(ベータ波)か、あるいはリラックスして目が閉じている(アルファ波)かによって異なります。

一旦眠り始めると、睡眠のステージ1に入ります。
そしてステージ2、ステージ3、レム睡眠へというように、約90分間のフルサイクルが一晩中何度も生じます。

20~30分間の短い昼寝は深い睡眠にはならないかもしれませんが、それでも睡眠の質を確保するという意味ではメリットがあります。このパワーナップは、睡眠慣性と呼ばれる起床時のふらつきを回避し、注意力と集中と生産性を高めることができます。深い睡眠段階を避けることで、長時間睡眠をとらなくても、リフレッシュしエネルギッシュになることができます。

## 睡眠理解の新展開

創造性と「ひらめき」の瞬間が、ステージ1と関連している!

ステージ1の睡眠、すなわち入眠段階の浅い睡眠は、科学的好奇心があまり向けられない傾向にありますが、新しい研究によって、それが創造性を支えている可能性が出てきました。

Sleep Advancesに掲載されたある研究では、ステージ1と創造性の関係を探求しようと試みました。

その研究では、参加者に一連の手順を使って数学の問題を解くよう指示しました。参加者らは、回答をより速く見つけるための、より単純な隠されたルールに気づかないようにされていました。

参加者は数学の問題を何度も繰り返し解き、その後半分もたれかかった姿勢で座り、目を閉じるよう指示されました。彼らは手に持つ物体を渡されました。眠りに落ちた時、彼らはその物体を落とし、驚いて目を覚まします。目覚めたとき、彼らは頭の中にあるものをすべて話すよう言われました。

(このトリックは、サルバドール・ダリとトーマス・エジソンに触発されたもので、2人とも何かを手にして昼寝をしていたと言われています。物体を落とすと、創造性を発揮するための完璧な瞬間に目を覚ますことができます。)

結果は、ステージ1の睡眠を15秒以上した人は、数学の問題の隠されたルールを特定する確率が3倍になりました。この効果は、被験者がより深い睡眠段階へ移行した場合には見られなかったのです。

この研究の著者はこう書いています。

「この研究結果は、睡眠段階のスタートである浅い睡眠に“創造性のスイートスポット”があり“創造性の火種”を刺激している可能性を示しています。

すなわち、浅い睡眠ステージでは、無意識的な思考の増加と認知制御の減少によって、創造性の発揮される機会が高まる可能性があるのです」

ターゲットメモリ再活性化(TMR)は、記憶の形成と固定、認知能力を改善する

学生時代「寝ている間に勉強できたら・・・」と考えたことはありませんか?

The Annual Review of Psychologyによると、それは可能かもしれません。

このレビュー雑誌には、ターゲットメモリ再活性化(TMR)を調査した90個の研究のメタ分析が含まれていました。

TMRとは、起きている人に何らかの刺激を与え、それを音や匂いに結びつけるというものです。

その人が眠りにつくと、例の匂いや音が再度与えられ、それによって頭の中に元の刺激が呼び起こされ、学習と記憶のプロセスが強化されます。

メタ分析によって示されたのは、TMRは睡眠ステージ2と徐波睡眠の時に最も多く成功したということでした。

たとえば、ある実験では、TMRが暗黙のジェンダー的および人種的偏見を減らすことに役立つかどうかをテストしました。

まず、40人の人が反ステレオタイプ的な情報に触れさせられました。それぞれの情報は、偏見の種類ごとに異なる聴覚刺激とペアになっていました。参加者が眠りにつくと、研究者らは特定の聴覚刺激を再生し、参加者が受けた偏見低減トレーニングの記憶を呼び起こしました。

その結果、人々の偏見は実験後すぐに減少し、その効果はその後1週間持続しました。研究者たちは、睡眠中にトレーニングの記憶を再活性化することが、減少した偏見を持続させるために重要であると結論づけました。

TMRを調査した研究では、TMRが技術習得、語彙の発達、単語想起、空間認識に役立つことが判明しました。

脳のバックグラウンドノイズは脳の健康に寄与する可能性がある

通常、脳の電気的活動には、きれいな脳波と不規則でランダムな電気的活動という、2つの形があります。

しかし、最近の調査では、後者の「不規則な電気的活動」は、従来考えられていたほどランダムではないかもしれないことがわかってきています。

2020年に開催された睡眠シンポジウムで、ジャンナ・レンドナー氏は、脳波の活動を使って意識の状態を特定できる可能性について論じました。

レム睡眠状態は覚醒状態とよく似ているため、この研究は麻酔患者や昏睡患者を扱う医師にとって重要です。レンドナー氏によると、意識の状態を特定するカギは不規則な脳活動にあります。

フリースケール活動、不整脈性脳活動、非周期的活動としても知られる、不規則な脳活動は、研究者らによって長年見過ごされてきました。それどころか、それは心拍や呼吸の目的のある規則的なリズムとは違って、無関係なバックグラウンドノイズとみなされてきました。これはホワイトノイズに似ています。ホワイトノイズは、睡眠習慣を改善したい人々によって近年広められ、追求されているものです。

非周期的脳活動とは?
不規則な脳活動を理解するためには、はじめに、何が脳内で電気活動を生じさせているかを理解する必要があります。

脳がグルタミン酸信号を活性化すると、興奮活動が促されます。

反対に、ガンマアミノ酪酸信号が送信されると、脳の活動が抑制されます。興奮信号と抑制信号のサイクルは、脳波パターンと精神状態を作っているものです。

しかし、脳波を詳しく見てみると、グラフの曲線の山と谷はなめらかな形をしていません。それどころか、たいていガタガタしていて、上下に揺れぎが見られます。時に、電気活動は識別可能なパターンに従わず、テレビの雑音やホワイトノイズが作る曲線のように見えることがあります。

神経科学者のブラッドリー・ヴォイテックは、脳活動から「ホワイトノイズ」を消去するソフトウェアの開発に携わっていました。

ヴォイテックが脳活動をどんどん細かく分割していった時、「ランダムな」活動は本当は全くランダムではないことが判明しました。

それどころか、それは株式市場から音楽まで、あらゆる種類の電気的ノイズに見られる1/fという曲線を描いていたのです。

非周期的活動と脳の健康
彼の最先端ソフトウェアを使って、ヴォイテックは高齢者により多くの非周期的活動が見られることに気がつきました。バークレーの神経科学教授ロバート・ナイトとの共同研究で、脳が年を取るにつれてより多くの「バックグラウンドノイズ」を経験するようになることを観察しました。不規則な脳活動の増加は、加齢に伴うワーキングメモリの低下とも関連していました。

ここで、一つの仮説が考えられます。非周期的な脳活動は、脳のプロセスを調整しようとする興奮信号と抑制信号の間の微妙なバランスに関係がある、というものです。

明晰夢についての新しい研究は、睡眠中に現実世界の問題を解決できる可能性を示唆しています!

このエキサイティングな研究00059-2?utm_source=EA)では、研究者たちは明晰夢を経験したことがある人々を参加者として採用しました。

参加者が眠りにつくと、研究者はシンプルな「はい・いいえ」の一連の質問と数学の問題を尋ねました。参加者は事前に支持されていた眼球運動を使って、答えを表しました。

結果はこうなりました。6人の生徒は29個の問題に正解しました。これはとても興味深い結果です。なぜなら、眠っている間に新しい情報が取り入れられ、学習されることができることが示唆されているからです。

明晰夢は、目覚めている間の生活にある制限からの解放と関連していて、広大な創造性へとつながっています。このように、明晰夢は、私たちに斬新なアプローチを考えさせ、革新的で創造的な解決策を思いつかせてくれます。

この研究00059-2?utm_source=EA)の影響はとても大きなもので、眠っている間にテスト勉強をしたい学生から、芸術的な取り組み、心理療法まで、あらゆる方面に影響を与えています。

コロナ禍が私たちの睡眠パターンに与えた多大な影響

今さら驚かれることではないかもしれませんが、COVID-19のパンデミックは、私たちの睡眠能力に損害を与えました。臨床睡眠メディカルジャーナルには、13か国の54,213人の参加者を対象にした44の睡眠研究のメタ分析が掲載されました。それによると、多くの人々が質の良い睡眠をとることに苦労していることが判明しました。

研究は、パンデミックの間、一般人口の32.5%が睡眠の問題を経験していたことを明らかにしました。COVID-19の不安は深刻な不眠症や自殺願望と正の相関があるため、これは重要な発見でした。

ブリティッシュメディカルジャーナルに掲載された別の研究によると、パンデミックによって、睡眠と日中の問題が10%以上悪化したことがわかりました。驚くべきことに、22,151人の参加者のうち約20%が、睡眠の質の悪化を経験し、約5%が改善を経験しました。

具体的には、パンデミックは睡眠の質の低下、早朝覚醒、日中の眠気レベルの増加をもたらしました。それに加えて、経済的な困難は悪夢や疲労と関連していました。制限と隔離は、入眠困難と睡眠不足にも関連していました。

ほとんどの人は、パンデミック後のアラートが昨年緩和され、通常の生活を送っています。その一方で、質の悪い睡眠などの後遺症に苦しんでいるポストコロナ患者もいます。アメリカ国立衛生研究所によると、ポストコロナ患者の40%が、不眠症や日中の眠気などの睡眠の問題を抱えていると報告しています。ポストコロナによる睡眠の質の低下は、痛みの感受性を高めます。それは睡眠不足が中枢神経系に影響を与え、神経が最適に機能することを妨げるためです。

## 良質な睡眠に、MuseSという選択肢

もしあなたが、さまざまな睡眠療法を試しているにもかかわらず、寝返りを何度も打っているなら、Muse S ヘッドバンドという進歩した解決策を検討してみるべき時期かもしれません。

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世の中には、睡眠を観察するのに役立つ健康追跡装置がたくさんあります。しかし、本当に睡眠が改善されるのは、脳の活動を通じて測定された、より深いレベルの睡眠パターンを理解することを通してです。Muse Sヘッドバンドは、EEGセンサーを使用して睡眠中の脳波を追跡することで、まさにそれを実現します。

Muse S はたんに各睡眠段階の持続時間を明らかにすることを越えて、あなたの睡眠データの「どのように」と「いつ」を深く掘り下げ、あなたの深い睡眠が最も回復的になるのはいつか、そして睡眠中の姿勢が覚醒にどのように影響するかを捉えます。

これらの強力な検出機能に加えて、Museはさらにデジタル睡眠薬(DSP)などの豊かな睡眠経験を提供します。DSPはあなたを眠りに導き、夜中に目覚めてしまった際には眠りに連れ戻すよう設計された機能です。各DSPセッションの後、得られた睡眠統計はあなたの睡眠の質に関する貴重な見解を提供し、改善すべき領域を特定します。

睡眠の質を20%改善することが証明されているMuse Sは、睡眠外来の実用的な代替手段になります。Muse Sは、手に入れやすさと使いやすい睡眠評価を備えているため、あなたの睡眠の旅の向上にとって非常に価値あるツールです。落ち着きのない夜に別れを告げ、Muse Sの可能性を受け入れ、あなたの睡眠習慣に革命を起こしましょう。

MuseS | Notion

潜在能力を引き出そう

zonebrain.notion.site

[](https://zonebrain.notion.site/MuseS-1a398cf4e4a48097b9fcfab57e5fadcb)

本投稿は、ZONEが日本正規販売店として扱っている脳波デバイスMuseシリーズの販売元Museが発行しているメールマガジンやブログを承諾の下、日本語翻訳した内容になります。

https://choosemuse.com/blogs/news/sleep-science-developments-you-want-to-know-for-2024

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