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瞑想・マインドフルネス2026年4月2日

【驚き】写仏・ご祈祷中の脳波計測をしてきました 

【驚き】写仏・ご祈祷中の脳波計測をしてきました 


2026年1月17日、東京の増上寺でZONEアンバサダーである映水さんによる「大写仏会」が開催されました!

写仏とは、仏様の形を筆でなぞる宗教的実践。

写経(お経を書き写す)の「絵」バージョンのようなものです。
ZONEは昨年に続きこの写仏体験に「脳波計測」を組み合わせるという、ちょっと変わった試みをしてきました。

今回脳波計測にご参加された参加者は3名。

約2時間の写仏セッションを通じて、それぞれの脳波を計測・分析しました。

結論から言うと、写仏は瞑想として機能していであろうことが脳波データで確認できました。

そして、同じ写仏でも人によって「脳の反応」がまったく違うことが見えてきました。

写仏とは? — 瞑想としての位置づけ

写仏は「書く瞑想」として捉えられますが、ZONEが考える瞑想の分類でいうと「集中瞑想(サマタ瞑想)」×「動的瞑想」のハイブリッド的な立ち位置だと考えています。

瞑想タイプマップ(ZONE調べ)
筆を運ぶ反復動作 → 身体感覚へのアンカリング(歩行瞑想に近い)

仏様の形をなぞる → 視覚的集中点(マンダラ瞑想に近い)

呼吸と筆のリズムの同期 → 呼吸瞑想の要素

坐禅が「動かない瞑想」だとすれば、写仏は「手を動かす瞑想」
加えて、ここに仏教的概念という思想的な要素も入り混じります。

書く瞑想については過去にも研究結果などから分類まとめていますのでぜひご覧ください。

この違いが、実は脳波にもはっきり出ていました。

計測環境

今回の計測では、以下のデバイスを使用しました。

Oxyzen(旧名:Zentopia)

脳波デバイスZentopia【STORES】

脳波デバイスZentopiaを利用するには別途、専用アプリが必要です。 iPhone及びAndroid両方のアプリに対応(

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77,000円



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5つの脳波帯域(δ・θ・α・β・γ)
Attention(集中度)・Meditation(瞑想度)Drowsiness(眠気)
Pulse・SpO2

FocusCalm(フォーカスカーム) × 1台

5つの脳波帯域 + Attention/Meditation

脳波デバイスFocusCalm【STORES】

【ご注意】 FocusCalmアプリを利用するには別途、専用アプリを購入する必要があります。こちらの商品は本体デバイスのみ

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計測・分析: ZONE

デバイス: oxyzen / FocusCalm

アプリ: GoodBrain

解析: Python / pandas / matplotlib

参加者は3名のうち1名は何度か写経を体験したことがありますが、他の2名はいずれも写経・写仏はほぼ初体験。

セッションは「解説」「書き方練習」「写仏準備」「写仏本番」の4フェーズで約2時間ほどありました。

発見① 全員のδ波優位 — 写仏は瞑想として機能している

帯域構成比較グラフ3人ともに、写仏中の脳波で最も大きかったのが δ(デルタ)波 でした。覚醒中のδ波は、意識的な思考活動が抑制され、身体運動が自動化された状態を示唆するとされています(Harmony, 2013

写仏中の3人の脳は「考える」のではなく「手が勝手に動く」状態にあり、これは、瞑想と共通する脳の静寂です。

写経・写仏のような毛筆を使った集中的な実践が瞑想に近い脳状態を生み出す可能性は、書道の脳科学研究からも示唆されています。

書道の長期練習者では、瞑想との類似性が脳構造の変化として確認されており(Yin et al., 2019、瞑想研究ではアルファ波・シータ波の増加が「集中と静寂」の神経指標として確立されています。(Lomas et al., 2015

写仏や写経が「書く瞑想」と呼ばれる理由は、脳の反応という観点からも腑に落ちます。

発見② 3つの瞑想タイプ — 同じ写仏でも脳の反応は人それぞれ

瞑想指標比較グラフ同じ写仏をしているのに、脳波のパターンは3人それぞれ全く違いました。
分析の結果、「写仏に対して脳が表す瞑想タイプ」として3つのパターンが見えてきました。

🟢 参加者1 — 「安定持続型」

α波占有率が写仏中に3人中最高(10.5%)。
Attention(集中度)が全シーン通じて60台で安定。

64分間の写仏中、脳波パターンに大きな崩れがないのが特徴です。深い瞑想というより、穏やかに集中し続けるタイプ。

写仏との相性が非常に高く、長時間の作業瞑想がよく合うタイプだと言えるでしょう。

🔴 参加者2 — 「没入型」

θ/β比(瞑想の深さの指標)が3人中最高。写仏準備の段階ですでに1.15(瞑想状態)に到達。
シーンが切り替わるごとに自然に瞑想が深まる「入りやすい」タイプ。「さあやるぞ」という心の準備が自然と脳波に出る、瞑想に入りやすい体質と言えるかもしれません。

🟣 参加者3 — 「分析型」

書き方練習中のθ/β比=0.95は高く、基礎的な集中力はある。しかし写仏本番では0.73に低下。

γ(ガンマ)波の割合が他2人より大きく、「これでいいのかな」という意識的な思考・自己モニタリングが多いタイプ。

また、本番中に眠気が来たとの報告があり(タイムライン14:40あたりの集中度が一気に上がっている箇所、後半に詳述)リラックスに傾き眠気が出てきていると考えられる。

練習時には集中できているので、回数を重ねて写仏に慣れれば大きく改善する可能性があります。

発見③ ご祈祷の脳波 — お経を聴くリラックス効果

ご祈祷タイムライングラフ写仏後、参加者2のみが増上寺のご祈祷(法要)での脳波も計測しました。

その結果、法要前の「待つ」時間が、全計測中で最も深い瞑想状態だという面白い結果が出ました!

法要前(待機):θ/β比 = 1.39(全計測中最高)

法要中:α波占有率 = 11.6%(非常に高いリラックス集中)

南無阿弥陀仏唱和:声を出すことでβ波が上昇

お寺の静寂の中、法要が始まる前の「静かな期待」の状態で、脳が最も瞑想的になる。そしてお経が始まると、α波が上昇しリラックスした受容状態に入る。
お経を「聴く」という行為自体が、一種の「聴く瞑想」として機能していることが示唆されました。

ご祈祷中の脳波変化の詳細

ご祈祷中の脳波帯域詳細
各フェーズの脳波をさらに細かく見ると、興味深いパターンが浮かびあがります。

法要前(待機2.2分):δ波が62%と圧倒的に優位。Attention=76.9と非常に高く、「静かに待っている」のに脳は高度に集中。お寺の空間そのものが瞑想装置のように機能していた可能性があります。

法要中(5.0分):α波占有率が11.6%に跳ね上がり、Meditation=61.8と高い瞑想スコア。お経のリズムに脳が同調し、リラックスした受容状態に。

お焼香〜着席(3.8分):θ/β比=1.08と瞑想的。立ち上がって動く→座るという身体動作の中でも、瞑想状態が維持されていました。

南無阿弥陀仏の唱和(0.8分):自ら声を出すことでα波は維持しつつβ波が上昇。「聴く瞑想」から「唱える瞑想」への切り替わりが脳波に現れています。

ご祈祷の脳波概要

発見④ 眠気→覚醒の面白いパターン

(再掲)参加者3のタイムライン参加者3が写仏後半(14:38〜14:48頃)に「眠気がきてガクンとなった」と報告してくれました。

脳波データを見ると、この時間帯にAttentionスコアが急激に跳ね上がる現象が確認できました。一見矛盾しているようですが、これは「マイクロスリープからの覚醒反応」という脳波研究で知られるパターンです。

眠気 → 一瞬ウトウト(θ波・δ波が増加)

ガクンとなる(覚醒反応)

「はっ、寝ちゃった!」という過覚醒反応でAttentionが通常以上に跳ね上がる

長時間の単調な写仏作業では、筆をなぞる反復動作が催眠的に作用することもあるようです。

これは「失敗」ではなく、それだけリラックスできている証拠でもあります。

まとめ:写仏が合う人・合わない人

今回の脳波データから見えてきたことをまとめると、下記のような示唆が見えてきます。

写仏が合いやすい人

淡々と長時間取り組める「安定持続型」の方

リラックスした集中を好む方

瞑想に入りやすい「没入型」の方(すぐ効果が出る)

写仏より他の瞑想が合うかもしれない人

思考が多い「分析型」の方 → 坐禅やボディスキャンがおすすめ

ただし、回数を重ねれば改善の可能性大!

重要なのは「どの瞑想が優れているか」ではありません。
「自分に合う瞑想を見つけること」です。

ぜひ簡易脳波計を活用いただいて、ご自身のメディテーション生活にお役立てください

ZONEについて

ZONEでは、瞑想やリラクゼーション体験を「脳波」という客観的なデータで可視化するサービスを提供しています。

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