【呼吸を制す者は脳を制す】呼吸と脳科学

マインドフルネスや瞑想を調べていくと、多くの人が一度は目にするのが「呼吸」についての情報ではないでしょうか?
それもそのはず、呼吸は脳にとてもいい影響を与えるということが様々な研究でわかってきています。
今回は呼吸と脳の関係について、簡単にまとめてみます。
呼吸が脳を変える?科学が明かす仕組み
私たちの脳は体重の約2%しかないのに全身の酸素消費量の 約20% を使う驚くほどエネルギーを必要とする臓器です。
そして、その酸素を運ぶのが、まさに呼吸なのです。
深く意識的な呼吸をすることで、脳への酸素供給が増え、判断力や集中力を司る前頭前野などの高次機能を司る領域が活性化することが知られています。これは単なる理論ではありません。
fNIRS(機能的近赤外分光法) という脳活動測定装置を使った研究では、集中して作業をしているときや、深い呼吸を行っているときに、前頭葉の酸素化ヘモグロビン濃度が上昇することが視覚的に確認されています。つまり、呼吸を変えることで、脳の状態が実際に変わっているということです。
fNIRSについては下記をご覧ください。
下の図は、ZONEが正規販売店として取り扱ってる家庭用EEG脳波計Muse S Athenaで計測した瞑想中のfNIRSデータで、瞑想の進行に伴う脳の変化が一目瞭然です。
脳波デバイス Muse S Athena【STORES】
従来のEEG(脳波)センシングに加え、血流と酸素濃度を計測できるfNIRSセンサーを搭載。 リアルタイムで脳の集中・リラッ
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グラフの暖色(赤・オレンジ)で表示されるのは 左右のHbO(酸素化ヘモグロビン) で、瞑想が進むにつれて徐々に増加していく様子が観察されます。 一方、寒色(青)で表示される 左右のHbR(脱酸素ヘモグロビン) は安定した水準を保っています。
Muse S Athenaで計測した瞑想中のfNIRSデータ
これが何を示しているのかというと、
HbOが増える
=脳への酸素供給量が増加
同時にHbRが減る=
脱酸素ヘモグロビンが減少する
ということは、脳で酸素が実際に消費されていることを示唆しています。つまり、瞑想が深まるにつれて、脳が酸素をより多く使用し、より活発に活動していることが、この血流データからも明確に読み取れるのです。
この変化は、単なるn=1の現象ではなく、すでに多くの科学的検証により証明されています。
すなわち、あなたが呼吸に意識を向け、瞑想を深めていくにつれて、脳の状態が実際に変わり、酸素代謝が活発化していることが数値として、視覚的に確認できるような時代が来ているのです。
ちなみにこの科学的な発見がされる前から古代の瞑想者たちの直感で呼吸法を確立してきました。
ヨガの プラーナヤーマ 、禅の 数息観 、マインドフルネスの 呼吸瞑想 等。
これらはすべて、呼吸という身体の自然なリズムを通じて、心と脳の状態を整える知恵として、世界中で大切にされてきたものなのです。
目的に応じた呼吸法の選択肢
呼吸法には、それぞれ異なる特徴と効果があります。大切なのは、今のあなたに必要なものを選ぶこと。いくつか代表的な方法をご紹介しましょう。
基本のボックス呼吸法(Box Breathing)4-4-4呼吸法
ボックス呼吸法(Box Breathing) は、シンプルながら強力な呼吸テクニックです。4カウント吸って、4カウント止めて、4カウント吐いて、4カウント止める、という、この正方形のリズムが名前の由来です。
ストレスホルモンの増加を抑える効果が期待されており、米海軍の特殊部隊SEALsも訓練に取り入れています。会議前やプレゼン前の数分間、試してみる価値があるでしょう。
良質な睡眠のためには4-7-8呼吸法
一方、眠りに導きたいときに活躍するのが 4-7-8呼吸法 です。
アリゾナ大学の アンドリュー・ワイル 博士が広めたこの方法は、4秒で息を吸い、7秒間息を止め、8秒かけてゆっくり吐くというものです。
この吐く時間の長さが、副交感神経を優位にし、リラックス状態を作り出すと考えられています。夜、なかなか眠れないときに布団の中で実践してみると、心地よい変化を感じられるかもしれません。
脳のバランスを整える片鼻呼吸法
ヨガの伝統から来た 片鼻呼吸(Nadi Shodhana) も、興味深い効果をもたらします。
右鼻と左鼻を交互に使って呼吸することで、脳の左右のバランスを整えるとされています。近年の研究では、この呼吸法が自律神経のバランスを改善し、心拍変動を最適化する可能性が示唆されています。
頭の中が忙しすぎて落ち着かないとき、この方法が心の静けさを取り戻す助けになることがあるのです。
このように、朝の目覚めには活力を与えてくれる カパーラバーティ(火の呼吸) が合うかもしれませんし、夜の休息前には静かな 腹式呼吸 が心地よいかもしれません。緊張をほぐしたいときと、集中力を高めたいときでは、選ぶべき呼吸法も変わってきます。
テクノロジーが支える呼吸瞑想の実践
ZONEが提供している Museヘッドバンド には、さまざまな呼吸瞑想のガイドが含まれています。4-4の等間隔呼吸から、より複雑なパターンまで、アプリ内で選ぶことができます。
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Museがあなたの脳波をリアルタイムで読み取りながら、音声などを通してフィードバックを返してくれます。この仕組みをニューロフィードバックといいます。
呼吸に集中できているとき、脳は落ち着いた状態になり、それが穏やかな自然音として聞こえてきます。逆に気が散ると、音が変わる。このシンプルなフィードバックが、呼吸への意識を自然と深めてくれるのです。
自分の脳の状態を客観的に知ることで、意識的なコントロールが上達していくという仕組みで、これこそが瞑想の上達に有効であることが多くの研究でわかっていて、医療の現場などに導入されている方法です。
ただし、ZONEとしてお伝えしたいのは、テクノロジーはあくまで「道具」だということ。瞑想や内観、そして脳の状態は個人差が大きいです。
機械や科学も活用しつつ、必ず自分自身の体感や感覚というものもしっかりと確認しながら、あなたのための、あなただけの習慣を育てるためのサポートとして活用していただきたいのです。
呼吸専門のアンバサダーも増えています
ZONEではデバイスを導入してくださっているサロン様や研究者様をアンバサダーとして迎え、インタビューやイベントをご一緒させてもらっています。
中でもやはり呼吸は注目されていることもあり、多くの方がすでに注目されています。
脳波に関する様々な特許を取得、現在は呼吸の重要性に着目し研究を進めている一行禅さん(ブレインアンバサダー)
小林一功 | Notion
個人事業主:一功禅(いっこうぜん)
www.zonebrain.co.jp
[](https://www.zonebrain.co.jp/19898cf4e4a480a5bbeced7097021b1c?source=copy_link)
また、小児がんを寛解させたのちヨーロッパにてプロサッカー選手として活躍。プロスポーツ選手としてのメンタル管理の中で呼吸の重要性に気付き、日本初の呼吸コーチの資格を取得した、呼吸師の丹舟さん(メディテーションアンバサダー)
丹舟(呼吸師) | Notion
経歴
www.zonebrain.co.jp
[](https://www.zonebrain.co.jp/18d98cf4e4a481dd82a9ea92ce4649b1?source=copy_link)
丹舟さんは文京区にこだわりのサロンを運営されています。こだわりいっぱいのサウナはメンバー様は特別価格をご用意いただいていますので、ご希望の方はぜひZONE運営までご連絡くださいね。
もちろんメンバー様以外にもおすすめです!
あなただけの呼吸法を見つける旅
実は、「これが最高の呼吸法」という絶対的な答えはありません。なぜなら、人それぞれ、そのときどきで必要な状態が違うからです。
ZONEがおすすめするのは、いくつかの方法を実際に試してみて、自分の身体の反応を観察することです。深呼吸をしたときの心身の変化、緊張が緩むタイミング、意識が集中するきっかけ、すなわち「どう感じるか」という内側の声に耳を傾ける練習こそが、実は最も価値のある瞑想の学びなのかもしれません。
呼吸は、いつでもどこでもできる、最もシンプルな瞑想の入り口です。特別な道具も場所も必要ありません。今この瞬間から、あなた自身の呼吸に意識を向けてみてください。そこには、きっと新しい発見が待っているはずです。
参考文献・関連リンク
呼吸と脳の関係
Harvard Health - Relaxation techniques: Breath control helps quell errant stress response
Frontiers in Human Neuroscience - Effects of Diaphragmatic Breathing on Health
脳活動測定と呼吸研究
Nature Scientific Reports - Prefrontal cortex activation during breathing exercises
呼吸法の効果に関する研究
Journal of Alternative and Complementary Medicine - Box Breathing and Autonomic Function
ニューロフィードバック研究
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