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瞑想・マインドフルネス2024年12月10日

マインドフルネスの基礎「非努力」

マインドフルネスの基礎「非努力」


私たちは生まれた時から努力し続けています。

歩く、話す、読む、書く……。
学校や職場において、あるいは人間関係において、私たちは常に「目標」に向かって努力しています。

そしてその結果、私たちは気づかないうちにストレスやプレッシャーを感じ。自分は誰か、どこにいるのか、ということすら受け入れることが難しい、と感じることさえもあります。

努力は目標達成に役立つかもしれませんが、長い目で見れば「非行動」の実践も同様に重要だと言えるのではないでしょうか?「非努力」という概念についてお話しします。

## 非努力とは?

非努力とは、絶え間ない「行動」に固執せず、ただ「存在」することに集中する能力です。

マインドフルネス瞑想の目標は、何かをする代わりに非行動に集中し、その瞬間の自分がどのようにあるかに注意を払うことです。移ろいゆくすべてのことをただ観察し、ただただ感じるのです。

非努力とは、今ここにいる自分をありのまま受け入れることです。
良いことも悪いことも含めて、すべて受け入れます。

未来の目標や過去の心配にとらわれず、自己とその瞬間をありのままに受け入れることで得られる可能性と平穏を享受します。

マインドフルネス・ベースのストレス低減プログラムの父、ジョン・カバット・ジン(英語サイト)が最適に表現しているように、

… 実際にその場所にいて... 物事をそのままにしておくことは、非常に育成的で癒しの力があります... 既にここにあるものは十分です。たとえこの瞬間は快適でなくても、それは十分なのです。逃げる必要も、修正する必要も、何かを起こす必要もありません。

私たちの多くにとって理解し難いのは、たとえ静かに座って物理的には何もしない時でさえも、精神的にはまだ努力を続けているかもしれないということです。

## 非努力はどのように役立つか

非努力の実践がどのように役立つかを理解するために、まず「努力」の ポジティブな面とネガティブな面の両方を見てみましょう。

Merriam Webster辞書では「strive(努力する)」を次のように定義しています

真剣に努力やエネルギーを注ぐこと。反対に対して苦闘すること

Merriam Webster辞書現代の多くの人々にとって、努力とは、キャリアや私生活において定めた目標に向かって日々取り組むことの様に感じるかもしれません。

目標を持ち、どのような人生を送りたいかを明確にしていることは良い事ではありますが、これに対して自分を限界まで追い込んだり、過度に疲労するまで努力することは、生活していくにあたり、様々な弊害をもたらしてしまいます。

ある研究では、タイプAの性格(心理学や行動科学の分野で用いられる概念で、一般的に競争心が強く、敏感で高い仕事志向を持つ性格)を持つ人々は他の人々よりも「多くの成果を上げる」ことができましたが、同時にかなり多くの苛立ちやもどかしさを感じていたことが明らかとなりました。

そして、多くの研究が示す様に、これらの感情は様々な健康問題に関連していることが解っています(2)。

私たちが我を忘れるくらいに忙しく過ごしていると、私たちは身体的、感情的、精神的な健康に影響を与える不快な感情への対処を避けたり、対処法を「学び直す」ことがしばしばできなくなることがあります。

Leah WeissがUntangleポッドキャストにて、私たちが目的を見つけ、目標と価値観を整理するための実用的なツールをいくつか紹介していますので試聴してみて下さい。これにより、私たちは最良の人生を送ることができます。

忙しさの罠

例えばあなたがサバンナでライオンと対峙しているとしたら、脳は交感神経系を活性化させてノルエピネフリン(アドレナリン)を全身に巡らせ、戦うか逃げるかを準備するでしょう。

生き残るために、体は必須では無い部分へのエネルギーを減少させ、筋肉を緊張させ、呼吸を増加させ、血圧と心拍数を上げるために最大限のエネルギーを供給するでしょう。

一回限りの瞬間であれば私たちはストレスから容易に回復することができます(3)が、複数のストレスフルな思考を避け続けるだけでは体を犠牲にしてしまう可能性があります。(なので現実的には私たちはストレスフルな思考をせざるを得ません)。

研究によると、長期的な慢性的ストレスは以下のような影響を及ぼすことがわかっています:

・免疫機能の低下

・治癒の遅れ

・ウイルス感染に対する感受性の増加

・胃潰瘍のリスク増加

・動脈のプラーク蓄積(アテローム性動脈硬化症)の増進

・プラークの蓄積による心臓病、脳卒中、血栓、動脈瘤のリスク増加(4)

この状態を放置すると、ストレスは非常にお大きな悪影響を私たちの生活にもたらす可能性があります。最善の対策方法は、先手を打つことです。

限界に達するまで待たずに、回復が必要なタイミングが来る前にタンクを満たしましょう。その術の一つとして、非努力という振舞い方を身に付ける方法があります。それが、マインドフルネス瞑想です。

## マインドフルネス瞑想と非努力

非努力は、ネガティブな思考や感情に対処しようとする人々にとって役立つマインドフルネスの基礎となります。

Frontiers in Psychologyに掲載されたある研究では、瞑想のような明確な目標の無い冗長的な活動によって非努力の姿勢が促されることが示されました (5)。

では、これを試してみましょう。

静かに座り、5分間呼吸に集中して下さい。何かを努力したり変えようとする感覚が生じたら、その是非を判断せず、ただ認知しましょう。心からリラックスし、思いやりのある意識を持って起こっている物事がそのままに起こるのを容認して下さい。

非努力型瞑想の恩恵

瞑想の影響は各個人の実践具合によって異なりますが、瞑想はストレスフルな思考、精神的なパフォーマンス、そして全体的な健康に対処するために非常に有効な手段であるということが研究によって示されています。

例えば、47つの研究を系統的にレビューした結果マインドフル瞑想は参加者の不安な思考、うつ病、痛みの経験の改善に寄与することが分かりました (6)。

別の研究では瞑想が血圧を下げ、感情の対処スキルを改善し、高血圧リスクがある大学生の感情的苦痛の軽減に役立つことが明らかになりました (7)。

また、ワシントン大学の研究によると、高ストレス環境下にいる従業員が瞑想トレーニングを受けたところ、気を散ること無く注意力が継続し、仕事に取り組む能力が向上したことが分かりました (8)。

瞑想が具体的にどのように、なぜ、誰に対して効果があるのかを詳しく理解するには更に多くの研究が必要ですが、継続的な瞑想の実践が全体的な健康、精神的なパフォーマンス、そしてストレス管理を改善に役立つということは明白なのです。

非努力の姿勢を育むためのヒント

1.混沌を受け入れることを学ぶ

努力とは目標を軽んじること無く取り組むことであると一般的に思われていますが、逆に私たちを現実から遠ざける場合があります。実際、立ち止まって努力を止め、今ただこの場に存在することを学ぶことで雑念を減らし、より明確で生産性のある思考が可能になるでしょう。従い、目標に向かってひたすら突き進むのではなく、混沌を受け入れることを学びましょう!

2.マインドフル瞑想

捉えどころのない非努力の姿勢を実践する最良の方法は、目標がなく、または無意味さを含む活動を通じて行う様なものです。こうした活動では何かを達成しようとしたり努力することを試みたりはしません (5)。マインドフル瞑想はその一つであり、新しい精神状態を培うことを目的とするのではなく、愛着なしに今ここにあるものを受け入れ、思考や感情が自由に行き来することを許容する柔軟性を持つことを目指します。

瞑想に苦労していると感じる場合でも心配しないで下さい。あなたは一人ではありません。多くの人は、心がさ迷った際に目標達成や努力に陥ることなく集中するための接点を提供してくれるガイド付き瞑想が役立つと感じています。Museのバイオフィードバック・サウンドスケープも、あなたが自分の体に耳を傾けて今その瞬間にフォーカスするのに役立ちます。

museと一緒に瞑想を始めましょう

本投稿は、ZONEが日本正規代理店として扱っている脳はデバイスMuseシリーズの販売元Museが発行しているメールマガジンやブログを承諾の下、日本語翻訳した内容になります。

https://choosemuse.com/blogs/news/foundations-of-mindfulness-non-striving

引用:

The Mindful Attitude of Non-Striving 5 by Mindfulness Based Stress Reduction Training

Making it without Losing it: Type A, Achievement Motivation, and Scientific Attainment Revisited

Read Harvard Business Review’s Understanding the Stress Response

Life Event, Stress and Illness

Effects of a Brief Strange Loop Task on Immediate Word Length Comparison: A Mindfulness Study on Non-striving

Meditation Programs for Psychological Stress and Well-being: A Systematic Review and Meta-analysis

Explore transcendental meditation’s impact on blood pressure, mental distress, and coping

The Effects of Mindfulness Meditation Training on Multitasking in a High-Stress Information Environment

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